お盆も過ぎて、夏から秋に向かう南阿蘇から。
いやいや、まだ暑いでしょ?という声も聞こえてきそうですが、昨夜なんかは半袖で外にいるのは寒いくらいでしたよね?
最近、星空を見上げるのが日課のスタッフT、昨夜も若干ガタガタ震えながらの雲間から見える月を楽しみました✨(もちろん、先日のペルセウス座流星群は未明にいくつか流れ星を観測できました✨)
夜空の絵本はこのあと、中秋の名月(今年は9/13(金)ですね)に向けて書くとして、今日は夏が終わってしまう前に海が出てくる絵本を。
一冊目は、今、久留米市美術館で絵本展を開催中の「日本のエリック・カール」こと、tupera tuperaさんと、谷川俊太郎氏のコラボ作品。
「これは すいへいせん」金の星社 2016年
「これはのみのぴこ」と同じ、つみあげうた絵本です。
つみあげうたは声に出して読んで楽しい絵本ですが、私はこの絵と詩のコラボの、特に冒頭の(表紙から始まってます)視点がずんずんとズームして、絵本の中に入っていくあたりがとてもうまくできているなと思って好きです✨
途中、むりやりつなげてる?と思わせておいてうまく回収してる。それも、詩だけでは伝わらない。まさに絵本ならではの表現です✨秀逸。
どのように回収されるのか?
そして、実はこの物語、奥付・プロフィールのページ、更には最後の見返しのページへと続いてるのをお気づきですか?(お持ちの方はぜひ表紙カバーの折返しをめくってみてください。そしてもしこれから購入で、ブックフィルムを貼られる方は、表紙カバー有り、パタパタ付(業界通称 笑)でご用命ください。(ちなみに「もこ もこもこ」も、この形推奨。)
メディアとしての絵本の特性、幼年童話の挿絵との違いを説明するのに、よく「ロージーのおさんぽ」を例として出していますが、「これは すいへいせん」もまた、実に絵本的表現だと思います。
tupera tuperaさんの絵本展の情報は、下記、ご参照ください。9/8までとのこと。私も行けたらと思ってます✨
https://www.ishibashi-bunka.jp/kcam/exhibition/20190806-2/
もう一冊は、少し古い一冊になりますが、いつ何度読んでも古く感じない、これも好きな一冊。
ポストモダン絵本の代表的な作家さんで、最近残念ながらお亡くなりになられたジョン・バーニンガムさんの「なみにきをつけて、シャーリー」(ほるぷ出版 1978年)
ポストモダンというと、いろんな芸術ジャンルで使われる言葉ですが、絵本の世界では
①一筋のシンプルなストーリーにはよらず、幾通りかの読み方を読者に委ねる余白のあるもの。
②関連して、オープンエンドであるもの。
③必ずしも定形的なハッピーエンドの物語を創作することにとらわれない。
④骨太のストーリーよりも、むしろ細部への仕掛け、絵本的表現へのチャレンジ
⑤絵本の対象を子どもだけに留めず、現代的なテーマに切り込むものもある。
という感じでしょうか。
バーニンガム氏も、自然と子ども心を掴むのが巧みな作家さんだという印象がありますが、ご自身は「子どもの為に(子どものためのものを)描いているつもりはない」とおっしゃっていたとか。
この「なみにきをつけて、 シャーリー」も、小さな子に読み聞かせるというよりも、大人と子どものはざかいにいる年代の子が、また、大人の私達(は、若干の苦笑いと共に)が楽しむ絵本かなと思います。
いや、ホントに公園とかお砂場とかでよく見かける光景というか、自分の姿を見るようというか……
一冊の中で、大人の一日と子どもの一日を描いてます。興味のある方はぜひお読みください✨
2冊とも、今、販売用の在庫有り。
「これは すいへいせん」は、貸し出し用もあります✨